平成25年度(2013年)香川県回答

平成25年度(2013年)香川県回答

 

【要望1】「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」を香川県で具体的に推進していくために早く条例を制定してください。制定にあたっては、「障害者差別解消支援地域協議会」を作り、香川障害フォーラムを協議会の委員に入れてください。

【回答1】「障害者差別解消法」については、今後、国が基本方針を定め、それに基づき、県においても対応方針を作成していくこととなる。条例制定及び協議会の設置については、これらを踏まえ、他県の条例制定に向けての動きも検討しつつ、県内の状況等を総合的に判断し、対応していきたいと考えています。

【要望2】精神障害者の親亡きあと、高齢化した時、住むべき居場所の確保が困難な状態であります。一般の高齢者住宅へは偏見、差別等があり入所はできません。私達精神障害者の終(つい)の住家・住宅の確保+日中のデイケアセンターの建設を香川県内に早急にお願いします。

【回答2】精神障害者の住まいの確保については、「かがわ障害者プラン」で平成26年度までに必要な障害者用グループホームのサービス量を見込み、障害福祉サービス事業者に対する補助なども行いながら整備してきており、今後とも必要量の確保に努めたいと考えています。

また、精神科デイ・ケア施設は16か所、ナイト・ケア施設は1か所、デイ・ナイト・ケア施設は5か所、ショートケア施設は8か所整備されていますが(H25.6月末現在)、今後とも、精神障害者の地域定着のため、整備を推進します。

【要望3】高齢者住宅財団の「高齢者・障害者・子育て世帯居住安定化推進事業」を関係団体に周知・指導してください。また、財団法人高齢者住宅財団の家賃債務保証制度をH・Pや賃貸業者などにPRし、賃貸住宅への入居を支援してください。

【回答3】「高齢者・障害者・子育て世帯居住安定化推進事業」は、高齢者等が安心して地域で暮らせるよう、住宅整備等の先導的な取組みに対して補助を行う国の事業であり、県としても、今後とも、国の動向を見ながら、制度の周知・啓発に努めてまいりたい。

また、家賃債務保証制度については、県のHPをはじめ、業界団体の会報紙や講習会での情報提供などを通じてPRを行っており、今後も積極的に取り組んでまいりたい。

【要望4】聴覚障害者への情報保障を守るために県が率先して市町の要約筆記奉仕員養成事業及び派遣事業を推進してください。

【回答4】要約筆記奉仕員養成派遣事業は市町村の任意事業となっているが、その実施を市町に要請してまいりたい。

【要望5】県主催のイベントや講演会などには要約筆記の派遣を積極的にお願いします。

【回答5】意思疎通支援者の派遣については、要約筆記の派遣も含めて、効果的な派遣ができよう検討してまいりたい。

【要望6】病院では胃透視などを受ける聴覚障害者には窓越しからわかりやすいように、指示板の設置をお願いしてください

【回答6】胃透視の場合、撮影の体勢によって窓越しからの指示板では見えない場合があるため、患者の近くに寄り添っての筆談やジェスチャーにより指示を行っている。

【要望7】救急車には大声でもわからない聴覚障害者もいますので、筆談ボードなどでコミュニケーション手段を考慮してください。

【回答7】救急隊(救急車)では、傷病者(救急搬送の必要な方)への症状などの聞き取りに際し、筆談の必要がある場合は車内のホワイトボードや大き目のメモ用紙等に分かりやすい(大き目の)字で筆談を行っています。

【要望8】改正障害者基本法に定められていることを本人・保護者に対して十分な情報提供を、また、教育面において本人・保護者の意見を最大限尊重し、教育委員会、学校等が教育的ニーズと必要な支援について合理的配慮を実施してください。

【回答8】平成25年9月の学校教育法施行令の一部改正により、就学先決定の仕組みが改正され、市町教育委員会が本人・保護者に十分な情報提供をしつつ、本人・保護者の意見を最大限尊重し、本人・保護者と市町教育委員会、学校等が教育的ニーズと必要な支援について合意形成を図ることが示された。また、市町教育委員会で行われる専門家の意見聴取の場において、本人・保護者の意向を聴取することも明示されている。

県教育委員会としては、市町教育委員会および学校が、新しい就学先決定の仕組みや合理的配慮についての考えに基づいて、本人・保護者とていねいな教育相談を積み重ね、合意形成を図ることができるよう、働きかけている。

また、子どもの状態を把握し、一人一人の障害の状態や教育的ニーズに応じ、現在必要とされている合理的配慮について共通理解を図り、合理的配慮の提供に努めるよう、市町教育委員会および学校に働きかけている。

今後とも、障害のある子ども一人一人の教育的ニーズに応じた適切な指導が行われるよう努めてまいりたい。

【要望9】障害のある生徒(成人も含む)の後期中等教育への就学を促進するため、学力テストで点数の取れない知的障害のある受験生や、面接時に言語の障害により聞き取ることの出来にくい受験生に対しては、「自己申告書」等の添付書類(千葉県、神奈川県等が実施)を選抜の資料にしてください。

 また、「知的障害」ゆえに学力検査等において点数をとることが出来ない受験生に対して、それを補完することのできる合理的配慮(東京都のような選考の特例)を認めてください。定員内不合格者を出さないでください。

【回答9】「自己申告書」は、入学者選抜において提出すべき書類に含まれておらず、特定の者のみに対して「自己申告書」を提出させ、選抜の資料にすることは、他の受検生との公平性という観点からできない。

○入学者選抜は、同一の基準で行っており、選考の特例を認めることはできない。

○入学者選抜は、それぞれの学校・学科で入学後の教育を受けられる能力・適性があるかどうかを基準として行うことから、志願者数が定員に満たない学校・学科等においても不合格者が生じることがある。

  

平成25年度2013香川県要望回答.pdf
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